Scene1
走るのって、ちょっと苦手で……
――――私立願ヶ丘学園。
西の中等部。東の高等部からなるその学校は、東京都内でも有数の敷地面積を誇る学校だ。
創立からまだ10年も経っていない綺麗な校舎は一見どこかの大きな美術館かショッピングモールかとも思うような佇まいで、真っ白な壁面と青のガラスと黒の柱で構築された建物。外には屋根付きのエスカレーターが設置され、広いテニスコートや体育館、屋内プールはもちろんのこと、 テラスには大小様々な木々も植えられており、屋上にはソーラー発電や風力発電設備まで備わっている。そんな学校であるために、全国から入学を希望する生徒はとても多い。
5月に入り、朝方の肌寒さも和らいできた。そんな朝のホームルーム前の高等部の校舎裏。
皆月 紫乃はその日の前日に、一人の男子生徒に話があるからとここに来るように言われていた。
こきゅーとす
えっ、校舎裏とか怖い……。
黒雲鵺
告白しかないやん。
キミが校舎裏にやってくると、髪を金髪に染め、スラッとした締まった体格をした、いかにも陽キャな男子生徒が待っていた。
男子生徒はキミに気づくと、軽く手を上げて挨拶する。
陽キャ(もたち)
「はじめまして、皆月紫乃さん。
こんな古臭い呼び出しに来てくれるなんて、嬉しいよ」
皆月紫乃(こきゅーとす)
「あの…はい。どうも…」
多分知らない人なので怯えながら一定距離まで近づきます。
陽キャ(もたち)
「俺は坂好周斗(さかずきしゅうと)、
3年生で陸上部の部長をさせてもらってるんだ。はじめまして」
坂好周斗(もたち)
「ははは。緊張しなくていいよ。
……でも、なんだか照れくさいな。よし、単刀直入にいこう」
周斗は背筋を伸ばす。
「実は……キミに伝えたいことがあるんだ。聞いてほしい」
坂好周斗は少し赤くなり、頬をかきながらそう言う。
皆月紫乃(こきゅーとす)
「あ、はい。はじめまして…。」
ちょこんと会釈。
皆月紫乃(こきゅーとす)
(あ、またかぁ……)
と、ちょっと目を伏せる。
少しの間。
校舎から聞こえてくる生徒たちの談笑する声がやけに大きく聞こえる。自分の心音さえ聞こえてきそうだ。
そして坂好周斗は決心したようにバッと頭を下げ、キミに手を差し伸べてくる。
坂好周斗(もたち)
「お願いだ、皆月さん!陸上部に入ってくれないか!!」
皆月紫乃(こきゅーとす)
(あ、そっちかぁ…)
これも何度かあった模様。
GM(もたち)
こっちもうんざりだったかー。
黒雲鵺
胸好きシュートくんかと思ったら違った。2つのボールは友達。
もやししゃも
おっぱいシュートマンじゃなかったか
こきゅーとす
このおっぱいで陸上は無理でしょ
坂好周斗(もたち)
「それが、今年の陸上部は人員不足で、
毎年目標にしてる箱根駅伝に出場するメンツすら危うい状況なんだ……。
そんなとき、俺は見たんだ。体育の授業でシノさんの走る姿を!
足に負担をかけず、走ることに最適化された、あの美しいフォームを!
あんたの運動神経の良さに俺はひと目で気づいた、あんたは間違いなく逸材だ!
皆月さんのような人がいれば、みんなのモチベーションも上がるはずだ!
黒雲鵺
あー、運動神経か。
「実は運動神経が良く運動部からスカウトされることもある」って書いてあったな
坂好周斗(もたち)
「皆月さんが部活に所属してないことは知ってる。
なにか理由があるのかもしれないが、
俺は陸上部のみんなと全国大会に行きたいんだ。頼む!」
GM(もたち)
……しかし、キミは敏感に感じ取るだろう。
坂好周斗の視線がキミの顔ではなく、そのやや下をチラチラと見ていることを。
もやししゃも
よかった
このページを編集している もたち
なにが……?w
黒雲鵺
やっぱり胸好シュートじゃねーか。
dateryu
体育の授業で真面目に走ったのを後悔してそう。
普段は見学とかなんだろうけど、なんかあって走らざるを得なかったとか?
皆月紫乃(こきゅーとす)
「お誘いはありがたいのですが、その………走るのって、ちょっと苦手で……」
視線を感じ胸元を隠すようにぎゅっとしつつ
坂好周斗(もたち)
周斗はハッとして目線を逸らす。
「そ、そっか……悪いな、断らせちゃって……」
GM(もたち)
なんともいえない空気があたりを包む。
皆月紫乃(こきゅーとす)
「いえあの、私こそ…お役に立てなくて、その…」
dateryu
チラチラ見たくなる気持ちはわかる。
このページを編集している もたち
まぁ、紫乃ちゃんの絵を見たときあなたが一番テンション高かったですしね?
GM(もたち)
そんなとき、不意に「ポンッ!」という、コミカルな音が近くで聞こえる。
皆月紫乃(こきゅーとす)
「ひぁ!?」
びっくり
坂好周斗(もたち)
「ん?なんの音だ?」
GM(もたち)
紫乃が音の発生源を探すと、坂好周斗の体に異変が起きていることに気づく。
なんと、彼の股間から、赤くて白い斑点のついたキノコが生えている!
ネバークラウドTRPGはARが日常化した、現代よりもすこし先の未来の物語だ。そのためこの時代の人々はそのほとんどがCRグラスと呼ばれる視覚デバイスをいつも身につけている。
現実の世界に架空のオブジェクトを好きな場所に自由に作り出すことができるため、こどもたちの間ではこういったイタズラが流行ることはあるだろう。
皆月紫乃(こきゅーとす)
「…っ!?」
急速に赤面しつつじりじり後ずさり
坂好周斗(もたち)
「え、なんだ?どうした皆月さん?」
GM(もたち)
周斗は異変に気づいていない!
もやししゃも
ヒァウィゴーゥ
黒雲鵺
おっぱいとキノコはロマン
dateryu
イヤッフー
もたち(GM)
きみらキノコ好きすぎでしょ。
坂好周斗(もたち)
周斗はこれはいよいよおかしいぞ、と紫乃の視線の先を追う……
「ななな、なんだこれっ!?」
GM(もたち)
周斗は慌てて股間から生えたキノコを払い飛ばす。
しかし払い飛ばされたあとから再び股間にぽんぽんっとキノコが生えてくる。
しかも2つ!
坂好周斗(もたち)
「増えよる!?」
皆月紫乃(こきゅーとす)
「いやああっ!?」
耐えきれなくなったので涙目で逃げます。(俊足)
坂好周斗(もたち)
「ちょっ、待って、ってか足速すぎ!?
ごめん皆月さん!!……ってなんで俺が謝るんだ!?」
GM(もたち)
周斗は大量のキノコが生えたままその場に取り残された……。
黒雲鵺
見た目はドロヘドロなみにやばいけど
CRオブジェクトだから本人は平気なんだよな…
GM(もたち)
そう。実際にそこから生えてきたように見えるけど、キノコはCR。
わりとメルヘーンなかんじのキノコだから、そこまで見た目やばくはない……よ?
黒雲鵺
メルヘンなきのこは股間に生えないもん!!
GM(もたち)
そうだね??w
こきゅーとす
男性の股間からいきりたった何かが生えてきたら逃げざるを得ない
GM(もたち)
僕だってそうする
GM(もたち)
では、命からがら?周斗から逃げ出した紫乃さん。
しばらく走っていると、CRグラスが着信音を鳴らし始めますね。
皆月紫乃(こきゅーとす)
「……いったい、何なんですかぁ……」
逃げ切ってへたり込んでから着信に気づく。
GM(もたち)
そこに表示されたのは、ジェームズの職員であり、
この春から私立願ヶ丘学園に保険の先生として入った、花澤E子の名だった――
GM(もたち)
……ということで連絡の内容は後ほど。
なにやら異変の鱗片がみえたところで次の人のシーンへ行きましょう。
黒雲鵺
導入が依頼の前までなのはちょっと笑う。
でも異変の鱗片が見えたところでシーンチェンジにLIKE。
GM(もたち)
みんなここの学生だし、立場的に同じ話をすることになるし、
あとみんな一緒のほうが花澤的に都合がいい。
もやししゃも
皆キノコ生えるの!?
GM(もたち)
そういうことではないw
GM(もたち)
次のOPはナツキくんとせんりちゃんのシーン。
先にナツキくんのシーンから入って、途中でせんりちゃんが登場する形です。